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2020年7月21日

親の厳しい躾

今日も巣立ち雛の様子を見に行きました。カワセミの親の躾・・・それはやはり大事な子を無事に独り立ちさせるために必要なのでしょう。1番子の時には、巣立ち後の雛3羽の給餌と並行して、2番子の準備が始まり、オスはメスと雛3羽への給餌に大忙しでした。私がフィールドを訪ねたのは巣立ち3日目でしたが、2羽はすでに親が下流へ連れて行き、1羽だけ甘えて親元から離れずに営巣場所付近に残っていました。その後4日間、オスは雛に独り立ちを促すために、給餌の際もすぐには餌を渡さず、自分で採餌するように仕向けていました。2番子の時には、水害というアクシデントがあり、1羽が1日早く巣穴から飛び出し(実際は飛べずに落下)、その後2羽が巣立ったようですが、1羽は4日目、残り2羽は3日目の今日になっても営巣場所近くの狭い範囲に留まっていました。昨日は同じ枝に並ぶことはなかったですが、今日は2ヶ所の枝に3羽が並ぶことがありました。15時半~18時、親のオスもメスも数回餌なしで飛来して、雛が近寄ると威嚇するくらいで何もせず、給餌する気配、雰囲気は全くなし、そして餌ありで飛来して給餌したのは3回だけ、つまり3時間に雛3羽に1度づつしか給餌しなかったことになります。17時を過ぎると1羽が諦めたのか、上流の方へ飛んでいきました。18時前にオスが飛来して、2羽の前で採餌・・・給餌するかと思ったら、何と飛んできた雛の目の前で食べてしまいました。厳しい! 数分後に再び飛び込んで採餌、雛が猛ダッシュして餌を要求したので、ようやく給餌体勢・・・しかし雛が懸命に奪おうとしますが、親は餌を離そうとせず、終いには餌をくわえたまま下流へ飛び去りました・・・雛はその後を必死に追いかけて下流へ・・・これでこの雛は親の思惑通りもう戻ってこないでしょう。その様を見ていたはずのもう1羽も、いつの間にかいなくなっていました。通常は早朝巣立った雛を、親はその日の夕方には餌で釣って営巣場所から離れた場所へ移動させます。いつまでも同じ場所に3羽が一緒にいては危険なので、親はとにかく早く3羽を離したかったのでしょう。そのための厳しすぎる親の躾を見た思いでした。3羽の雛はお腹が空いて、何度も飛び込んで採餌を試みていましたが、失敗を繰り返す、捕っても木っ端ばかり・・・見ていて可哀想でしたが、親はそれでも敢えて必要以上に餌を与えなかったのです。恐らく明日以降、同じ場所で3羽に出会うことはないでしょう。18時15分まで待ちましたが、親も雛も姿を見せなかったので撤収・・・1番子3羽、2番子3羽、計6羽の雛を観察、撮影できました。雛の成長を祈りつつ、来年に期待したいです。地元の皆様、お世話になりました。2番子の雛の写真は後日紹介します。チョコさん、踏み台、助かりました、ありがとうございました。

お疲れ様です、大忙しだったオスの方はかなりボロボロ・・・
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・・・メスの方はとても2度の繁殖後とは思えないほど綺麗です。(^_^)
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投稿者 eisvogel : 23:59 | コメント (2)